代替品ベースの価格設定

カテゴリ:会計

経済価値

コーラに 1,000円 の価値があったとしても市場で 150 円でいくらでも代替品が手に入るならば, それが 200 円だったとしても誰もコーラを買わないだろう.

しかし誰もが『最安値』に固執しているわけではない. たとえば夏のビーチでコーラが 200 円で販売されているならば購入する人もいるだろう. より安い価格で販売されている近くのコンビニまで行く手間や時間を節約できるという価値が付加されているからだ.

製品の経済価値とは,顧客にとって最も優れた代替品の価格(参考価格)に, その代替品と比べて差別化されている点の価値(差別化価値)を加減したものである. この差別化価値にはマイナスの価値もあることに注意しなければならない.

経済価値の見積もり

代替品よりも X% 効果的ならば,価格を X% 高く設定できるというのは間違いだ. 顧客が差別化に価値を感じていないならばそれより低い価格になるし, 差別化に価値があるならばそれ以上の価格を設定できる. たとえばあなたががん患者だとして,代替品より 50% 効果の高い抗がん剤に, 50% 以上高い価格を払うことに躊躇するだろうか. 生産性が現在の2倍になるツールに2倍以上の金額を払うことはないだろうか.

この議論は代替品の効果が代替品を複数個購入することで達成できないときに成立する. たとえば服用量が2倍になると効果も2倍になるような薬には上記の議論は成立しない.

製品/サービスに関する知識や経験がない購入者に対しては, その低い支払意志に合わせた低価格を設定すべきではない. 価値コミュニケーション戦略(広告,個人販売,試用販売,リスクを最小化する保証や裏書の付与)を導入し, 顧客に知識や経験を付けさせる方がよい.