主な消費者価格概念

カテゴリ:会計

1. 参照価格

個々の消費者の考える対象商品の適切な価格. 値ごろ価格とも言い,この価格は人によって異なる. 公正価格はより広い概念である.

2. 価格の品質バロメーター仮説

品質の評価が困難な商品はその価格が品質を保証するという考え方. これを支持する実証結果と支持しない実証結果とがともに多く存在する.

3. プロスペクト理論

人は損失回避的であり,同じ内容でも損をするより得をすると表現されることを好むという内容. 例えば生存率 95 %の手術と死亡率5%の手術とは同じだが,表現方法によってその手術を受ける確率は変わる.

4. 魅力効果

買わせるつもりのない囮(decoy)製品/ブランドを追加し,別の利益率の高い商品を得だと錯覚させる. 例えば最廉価商品の価格を中級商品に近い価格に設定すると,中級商品のコスパがよく見える. 逆に中級商品より少し良い品質/機能の商品をフラッグシップに追加し,法外な価格をつける方法もある.

5. 期待将来価格

基本的に参照価格や公正価格と同じ. 消費者視点なので値下がりを期待する.

6. 心理的財布

カテゴリごとに異なる支出上限のこと. 生活必需品,趣味,服,交際費など,人によりその予算は異なる.

7. 留保価格

参照価格の範囲で,この範囲を超える価格の商品に対する警戒心が強くなる. 品質の評価が困難な商品は,参照価格より安すぎると何か裏があると考える. 反対に留保価格を超えて高価な商品は小売のマージンが高すぎると考える. もしくは品薄で価格が吊り上がっている可能性もある.

8. 価格閾値

留保価格と同じような概念で,多くの人が採用する留保価格の上下限.

9. 名声価格

ヴェブレン効果やプレミアム・プライスとも呼ばれる. 生産量を制限し高い価格をつける. これは顕示的消費の対象になる商品(服,宝石,車,家など)に有効.

10. 端数価格

499 円や 1980 円のような価格. これが有効であるとする実証研究は少なく,有効性は疑問視されている.

11. 価格階層理論

高価格/高級ブランドを値下げすると, それ以下の階層のブランドから流入することで値下げしたブランドの売り上げが増える. それに反して低価格ブランドを値下げしても,高価格/高級ブランドから流入はしない.