UTQG(Uniform Tire Quality Grading)

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UTQG は乗用車のタイヤの評価基準だ. この試験ではタイヤの寿命(溝の減りにくさ) ,トラクション(ウェット路面のブレーキング性能) ,冷却性能を評価する.

アメリカではタイヤ側面に UTQG のレーティングのついていないタイヤで公道を走るのは違法である.

タイヤの寿命(Treadware)

この数値はタイヤの相対的な寿命だ. 理論的には 200 グレードのタイヤは 100 グレードのタイヤの2倍の寿命を持つ. ただしこれは走行地・気候・シャシー等によって変化するため,メーカーはそのような保証を提供する義務はない.

試験方法

まず基準となるタイヤ(Course Monitoring Tires:CMT)を手に入れる; CMT は Texas, San Angelo の UTQG テスト施設 NHTSA で買える. CMT と Treadware を計測したいタイヤとをコンボイにつけてテストする. テストに使う道はテキサスの公道で,約 11587km(7200 マイル)走行する.

注意点

Treadware 試験で実際に走行する距離は約 11587km(7200 マイル)なので, タイヤの実際の走行可能距離は推測値である. そして Treadware の値はメーカーの独断で決められる. つまり Treadware の値はある程度メーカーの姿勢が反映される.

一般的に同一ブランド内で Treadware グレードを比較することには意味がある. しかし異なるブランド間や異なるメーカー間での Treadware グレードの比較はあまり意味がない.

Treadware の値が大きいタイヤは,固くグリップしないタイヤである. つまり制動距離は長くなり,緊急時の回避もやりづらくなる. レース用のタイヤでは Treadware グレードが0のタイヤも存在する.

タイヤの平均摩擦係数 μ は Treadware レーティングと相関があり,以下の式で計算できる.

utqg-eq
タイヤの平均摩擦係数 μ と Treadware の関係

トラクション(ウェット路面のブレーキング性能)

Traction グレードはウェット路面の直線のブレーキング性能を評価する. つまりドライ状態のブレーキング・コーナリング,ウェット状態のコーナリング, ハイドロプレーニングの起こりにくさは評価しない.

試験方法

skid trailer にタイヤを装着し,約 64km/h(40mph)で濡れたアスファルトとコンクリートの上を後方に引きずる. そのとき一瞬ブレーキをロックし,車軸に取り付けられたセンサーが G を計測する.

約 64km/h(40mph)の速度なのでタイヤのトレッドパターンよりもコンパウンドがより重要になる.

Traction グレード アスファルト G[G] コンクリート G[G]
AA 0.54 以上 0.38 以上
A 0.47 以上 0.35 以上
B 0.38 以上 0.26 以上
C 0.38 以下 0.26 以上

冷却性能(Temperature Resistance)

タイヤは熱を持ちすぎると本来の性能を発揮できない. この試験はタイヤがその性能を発揮できる速度を計測する. C 未満の評価のタイヤはアメリカでは販売できない.

Temperature グレード 速度[km/h]
A 185(115mph)以上
B 161-185(100-115mph)
C 137-161(85-100mph)

参考リンク

Uniform Tire Quality Grading

Uniform Tire Quality Grade (UTQG) Standards