Khronos PBR Neutral
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従来の AgX や Filmic のようなビュー変換は映画やゲーム向けのものだった。映画やゲームではポスプロでグレーディングを行うので、ビュー変換では彩度を犠牲にして広いダイナミックレンジでの色のスムースさを優先している。
しかしウェブショップの商品写真ではそのようなビュー変換では問題がある。ウェブショップでは写真で撮影された商品とレンダリングされたCGと手元の現物とが横並びで比較される。その時にレンダリングされたCGだけ色が合わなくなる。
そこでダイナミックレンジの狭いスタジオライティング環境下で、彩度を落とさずにハイライトの不自然さを解消することを目的に開発されたビュー変換が Khronos PBR Neutral だ。
スタジオライティング環境では露出オーバーはハイライト部分でのみ発生する。加えてハイライト部分のディティールは不要(商品写真のハイライトは光沢を表現する記号でしかない)なので、積極的にハイライト部分の情報を圧縮できる。
高色域の AgX と違い、Khronos PBR Neutral は色域の狭い sRGB である。なのでディスプレイの表示能力に依存せず、色域のマッピングが不要になる。
昼間のアウトドアのようなダイナミックレンジが広いライティングでは使えない。
外部リンク
Blender 4.2 LTS: Color Management
Tone Mapping Considerations for Physically-Based Rendering