タイヤにかかる荷重の計算
静止時のタイヤ前後にかかる荷重
W:車の重量[N]
L:ホイールベース[m]
lf:重心から前輪までの距離[m]
lr:重心から後輪までの距離[m]
Wr まわりのモメントは Wf・L = W・lr.Wf も同様にすると,平地でのタイヤにかかる荷重はそれぞれ以下の数式になる.
左右のタイヤの重心間の距離が等しいならば,左右のタイヤにかかる荷重は W/2 である.
静止時かつロール方向へ傾きがある場合の左右のタイヤにかかる荷重
W:車の重量[N]
t:トレッド幅[m]
h:地面から重心までの高さ[m]
Θ:地面の傾き[rad]
wiまわりのモメントは wo・A = W・B.あとはそれぞれ
A = t・cosΘ
B = (t/2-C)cosΘ
C = h・tanΘ
と Θ が比較的小さいとき tanΘ ≒ Θ(ラジアン)で近似できることを利用すると,最終的に以下の式になる.
静止時かつピッチ方向へ傾きがある場合の前後のタイヤにかかる荷重
L:ホイールベース[m]
lf:重心から前輪までの長さ[m]
lr:重心から後輪までの長さ[m]
wr まわりのモメントは wf・A = W・B.
A = L・cosΘ
B = (lr - C)cosΘ
C = h・tanΘ
なのでこれらを整理すると以下の式になる.
加速/ブレーキ時のタイヤにかかる荷重の計算
W:車の重量[N]
L:ホイールベース[m]
lf:重心から前輪までの距離[m]
lr:重心から後輪までの距離[m]
h:地面から重心までの高さ[m]
a:進行方向への加速度[m/s2]
g:重力加速度[m/s2]
Wf 周りのモメントは Wr・L = W・lf + a・(W/g)・h.W/g は車の質量でこれを m とすると,右辺第二項は mah とも書ける.減速するときは a の符号を反転する.これらを整理すると以下の式になる.
平地で遠心力が働いたときに左右のタイヤにかかる荷重
W:車の重量[N]
t:トレッド[m]
to:重心から外輪までの距離[m]
ti:重心から内輪までの距離[m]
h:ロールセンターから重心までの高さ[m]
Fc:遠心力[N]
Fc を遠心力 [N] とすると wi まわりのモメントは以下の式になる.
tanΘ は Θ << 1 のとき tanΘ ≒ Θ[rad] で近似でき,最終的に以下の式になる.
重心がトレッドの中心にある場合は以下の式になる.
遠心力がありかつロール方向へ傾きがある場合の左右のタイヤにかかる荷重
wi まわりのモメントは wo・A = W・B + Fc・h.これを整理すると以下の式になる.
Θ << 1 のとき cosΘ ≒ 1 なので、このとき数式は以下のように近似できる.