分散の使い分け
カテゴリ:statistics
分散には母分散と標本分散と標本不偏分散とがあるが、計算可能なのは標本分散と標本不偏分散とだ。データの要約が目的の場合は標本分散を使い、母分散の推定や仮説検定を行う場合は標本不偏分散を使う。
分散の種類 | 使い方 | Excel 関数 | 標準偏差の Excel 関数 |
---|---|---|---|
母分散 | 全数データの場合 | VAR.P | STDEV.P |
標本分散 | データのばらつきを単純に測る場合 | VAR.P | STDEV.P |
標本不偏分散 | 標本から母分散を推測する場合 | VAR.S | STDEV.S |
標本分散
標本分散は母集団の分散を推定する際に過小評価してしまうので、母集団の標本の推定には使えないが、データのばらつきを単純に測る場合には標本分散を使う。例えば工場の製品重量のばらつきを調べるなど。
標本不偏分散
母分散の推定や仮説検定を行う場合は標本不偏分散を使う。例えば工場の製品重量のばらつきが大きくなったか(品質が低下したか)検定したい場合など。