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Blender ですぐに使えるライティングテクニック

カテゴリ:blender

目次

画角の設定

OpenEXR で保存する

AgX ビュー変換を使う(4.0)

Filmic ビュー変換を使う

Filmic ビューで露出を確認する

ライト

明るさの単位

色温度の設定

テクニック

天トレ

レフ版

ハイライト

布に異方性を設定する

そのほか

空テクスチャで西田モデルを使う(2.90)

外部リンク

ライティングの前に画角の設定

キャラやオブジェクトをアップで撮影する場合、カメラの画角を望遠よりに変更した方がいい。デフォルトの画角(35mm)ではパースのゆがみが大きく、特に人物の顔をアップにすると不細工に映る。

3D ビューの画角を設定するにはモデリングする際のカメラセッティングを参照。レンダリングするカメラの画角は Properties > Camera > Lens > Focal Length で設定できる。100~200 の間がよく使われる。

カメラの画角の設定

カメラの画角の設定

レンダリング結果を OpenEXR で保存する

OpenEXR は jpg や png と違い、深度を保存でき HDR も表現できる。レンダリング結果を OpenEXR で保存しておけばレタッチで修正可能な範囲が広がり、再レンダリングを減らせる。

ファイル出力ノードを使えば自動的にレンダリング結果を保存できる。ファイル出力のノードの基本パスに // を指定すると、blend ファイルの場所に結果を保存する。

OpenEXR でファイルを保存

OpenEXR でファイルを保存

AgX ビュー変換を使う(4.0)

Filmic は白飛びする前に特定の6色のどれかを経由してから白飛びしたり、高色域の画像をうまく処理できなかったりする欠点があった。AgX はそのような欠点がないので 4.0 以降は AgX を使う。

Filmic ビューを使う(Blender 2.79 以降)

Filmic ビューを使うとダイナミックレンジが広がり、露出を上げても白飛びしにくくなる。プロパティパネル > シーン > カラーマネージメントで設定できる。

Filmic の設定

Filmic の設定

注意点

グレーディングにはリフト/ガンマ/ゲインではなく ASC CDL を使う。

PDF Blend Modes:Addendum(pdf) に定義されている以下のブレンドモードの使用は推奨しない。なぜならこれらのモードはビューで変換された後の画像を参照して変換するため、正しい結果にならないからだ。

外部リンク

Blender | CyclesでFilmic-Blenderを使ってみたメモ

filmic-blender

Render with a wider dynamic range in cycles to produce photorealistic looking images

The Secret Ingredient to Photorealism

Filmic ビューで露出を確認する

一般的なフルサイズ一眼レフのダイナミックレンジは 12~14 EV(f-stop)だが、Filmic ビューを使用すると 25 EV までダイナミックレンジが拡大される。それでも注意してライティングしないと簡単に白飛びしてしまう。

ビューを False Color にすれば白飛びしている個所を表示できる。

白飛び・黒つぶれの場所を表示

白飛び・黒つぶれの場所を表示

False Color の色はそれぞれ以下の露出を表現している。

黒つぶれ
-10 EV
-7 EV
シアン-4EV
濃い緑-2EV
グレー0EV
薄い緑+2EV
+4EV
+5.5EV
白飛び

ライト

ライトの明るさ

ポイント・スポット・エリアライトは明るさの単位を W(ワット)で指定する。放射ノードを使う場合は、放射ノードの強さを1にしておき、ライトのパワーで明るさを調整する。

サンと放射メッシュは明るさの単位を Lux もしくは W/m2 で指定する。

物理的に正しい”明るさ”を使う [Blender Cycles] によると、「サンライト(Sun)の値に442を入れ、バックグラウンド(青空)として、背景光に29を入れれば、物理的に正しい明るさの世界になります。」。

ライトの色温度を設定する

ノードを有効にして黒体(Blackbody)ノードを放射ノードにつなぐ。

ライトの色に黒体ノードを使う

ライトの色に黒体ノードを使う

光源色温度(K)
朝日・夕焼け2,000
ロウソク2,000
40W タングステン2,600
100W タングステン2,850
ハロゲンランプ3,200
月光4,150
カーボンアーク灯5,200
直射日光6,000
正午の太陽6,500
曇天7,000
青空15,000-27,000
色温度表

外部リンク

Using Physically Correct Brightness in Cycles

物理的に正しい”明るさ”を使う [Blender Cycles]

光の波長をRGBに変換 [Blender Wavelength node]

天トレ

デフォルトの設定のライトは影が強く出て、表面の凸凹が強調される。しかし人の顔のような被写体の場合、肌の凸凹や強い影は特殊な演出の時を除き敬遠される。

この影をぼかして表面の凸凹を均してくれるようなライティングが天トレだ。柔らかい影と広いグラデーションとができる。被写体上部に設置した照明の光をトレーシングペーパーで拡散したことからこの名前がついている。

この設定は Area ライトの Size を大きくすることで実現できる。

Area ライトの設定

Area ライトの設定

Point ライトをデフォルト設定で使った場合

Point ライトをデフォルト設定で使った場合

Area ライトのサイズを大きくした場合

Area ライトのサイズを大きくした場合

参考記事

第16回 商品撮影に便利な「天トレ」セット

レフ板

黒いレフ板

黒いレフ板は鏡面に映しこむようにして使われることが多い。シルバーの表面に黒いレフ版を映しこむことにより、コントラストとメリハリとをつけられる。

映しこみなし

映しこみなし

黒いレフ板を映した

黒いレフ板を映した

セッティング

セッティング

レフ板の設定

レフ板がカメラに映らないようにするには Object > Ray Visibility > Camera のチェックを外す。鏡面の反射にのみ映るようにするには Diffuse と Shadow のチェックも外す。

レフ板の設定

レフ板の設定

白いレフ板

白いレフ版は、陰になっている部分を照らすフィルライトの代わりによく使われる。光源と違い、色や明るさを設定せずにすぐに使える手軽さがある。

レフ板なし

レフ板なし

レフ板あり

レフ板あり

ハイライト

目にハイライトを入れたいときはカメラの周辺にハイライト用のライトを配置する。ライトをカメラの子にすると、構図を探している場合でも常に目にハイライトを入れられる。

目に四角形のハイライトが入っている

目に四角形のハイライトが入っている

ハードサーフェスのエッジにハイライトが入らないときは、エッジにベベルがあるか確認する。

布に異方性を設定する

Cycles のみ

空テクスチャで西田モデルを使う(2.90)

西田モデルは高度やオゾン吸収もサポートしている。

設定

設定

参考文献

Simulating the Colors of the Sky

Display of The Earth Taking into Account Atmospheric Scattering(pdf)

10 key tips for lighting and look development


玉ちゃんのライティング話

第7回 鏡面の被写体を撮る

第8回 黒でシャドーを締める

5 Important Shading & Lighting Lessons Learned the Hard Way

  1. 環境光を使う
  2. グローバルイルミネーションを使う
  3. グラデーション(Gradients)
  4. 光沢の反射 & フレネル
  5. 光源に色を付ける

そのほか

関連記事

Blender 記事の目次


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