Blender で非破壊モデリング
シンプルなジオメトリからブーリアンの素材になる形を作成するパターンを紹介する。このような方法で作成されたパーツは、設計図をトレスする方法と違い、解像度の変更や位置調整が可能だ。
シェーディング
ハードサーフェスのシェーディングについてはシャープなエッジを作るを参照。
調整にシェイプキーを使う
エディットモードでの頂点位置の変更は破壊的な変更だ。しかしシェイプキーを追加しそれを編集することで、オリジナルのメッシュデータを保護しつつ頂点位置を変更できる。この方法はシェイプキーの影響力を調整することで、オブジェクトモードで位置を微調整できるのも強みだ。
メッシュを複製することでバージョン管理
フェイクユーザーでメッシュを保護しておけば、いつでも保存した状態のメッシュに戻せる。
手動バックアップは手順が煩雑だ。オブジェクトごと複製(Shift + D)した後、メッシュにフェイクユーザーをつけ、オブジェクトを削除する必要がある。Python スクリプトなら1行で実現可能だ。
bpy.context.active_object.data.copy().use_fake_user = True
N ゴンを使う
板ポリゴンを四角ポリゴンで作成し、ベベルをかけると追加でベベルをかけられない。非破壊モデリングに使うメッシュは可能な限り N ゴンを使うようにする。
リンク
溶接(Weld)モディフィア(2.82)
溶接モディフィアは距離でマージ(merge by distance)を行う。ブーリアンモディフィアの後に溶接モディフィアをスタックすると、うまくベベルがかけられる場合がある。重複の回避(Clamp Overlap)のチェックを外したベベルの後にスタックして、崩れたベベルを修正することもできる。
デシメート(Decimate)モディフィア
デシメートモディフィアの平面を使うと、平面に沿って頂点を整理できる。これは平面が多用されるメッシュでは非常に有用だ。
パターン
頂点ひとつからキューブを作成
頂点ひとつのメッシュにスクリューモディフィアをつけて辺を作成し、さらにスクリューモディフィアを追加すると面ができる。最後にソリッド化(厚み付け)モディフィアでキューブになる。スクリューモディフィアは角度を0にし、座標軸を適切に設定する。スクリューモディフィアのスクリューで辺の長さを設定できる。
八面体
キューブにオフセットを最大にしたベベルモディフィアをつけると八面体になる。ベベルモディフィアの後ろに溶接モディフィアをつけて使う。
ベベルの付きのボックス
平面ポリゴンにベベルモディフィアとソリッド化(厚み付け)モディフィアをつける。ベベルモディフィアは頂点のみにチェックを入れ、ソリッド化モディフィアはふちをフィルにチェックを入れる。
ベベル付きの角筒
ベベル付きの角筒は溝を掘るのに便利だ。
四角のワイヤーメッシュにスクリューモディフィアとベベルモディフィア、ソリッド化(厚み付け)モディフィアをつける。ベベルとソリッド化に特殊な設定は不要。
ベベル付きの角筒は交点の辺の数が3以上のケースをうまく扱えない。その時は頂点を結合せず、単に辺を重ねることで対処できることがある。辺を重ねる場合はベベルモディフィアを追加して、重複の回避にチェックを入れるといい。
辺を分離するショートカットは恐らくないが、辺を選択して「メッシュ > 別オブジェクトに分離 > 選択(P)」で分離してからオブジェクトを結合(Ctrl + J)する方法がある。
円
正方形の平面ポリゴンにベベルをつける方法と辺のみのメッシュをスクリューで円にする方法とがある。これらの方法で円を作ると円の滑らかさモディフィアで調整できる。ソリッド化(厚み付け)をつけると円柱になる。
頂点をマージにチェックを入れる。そうしないとブーリアンが正しく機能しない。
辺のみのメッシュにスクリューをつける方法は、スクリューの前にシンプル変形のストレッチを配置すれば半径を変更できる。
これにさらにベベルを追加することもできる。以下の画像は円柱にベベルを追加したものだ。これはブーリアンでねじ穴周辺のへこみを作るのによく使う(円柱にラティスをかけるほうが汎用性は高い)。
円柱
頂点ひとつのメッシュにスクリューモディフィアをつけて辺を作成し、さらにスクリューモディフィアを追加して円板をつくる。あとはソリッド化モディフィアで円柱にする。
カプセル
円柱にベベルをかける。
楕円
円をシンプル変形で引き延ばす。
円筒
頂点ひとつをディスプレイスモディフィアでずらし、スクリューで線にし、追いスクリューでポリゴン化、最後にソリッド化(厚み付け)で円筒にする。
ばね
XもしくはY方向にずらした頂点のみのメッシュをスクリューで円にし、ディスプレイスでY方向に移動、さらにスクリューでばねができる。
Sorcar アドオン
Sorcar はノードを使って非破壊モデリングをするアドオンだ。
外部リンク
NITROX3D: A new hard surface workflow for designers
モディファイアーでモデリング
— えるえむ (@eruemu_) 2019年6月26日
後で編集もできるんで結構便利
speedflow を使うと数倍早くできますよ。
今流行りの非破壊モデリングってこれでいいの?#b3d #b3dspeedflow #blender pic.twitter.com/tZaDosbSZh
Experimented some more with ways to create rocks in Blender and came up with this: Create cube, subdivide mesh, extrude selections on each side (left), subdivide, displace w/color cloud texture multiple times, decimate, subdivide (to round edges), decimate to desired tris. #b3d pic.twitter.com/4EHk8cy35P
— jitspoe (@jitspoe) 2019年7月24日
Extruding arbitrary shapes cut with the knife tool + remesh + subdiv (simple) + displacement + decimate + subdiv (simple) + smooth + decimate seems to yield more natural looking rocks (and give more control of the roundedness with smooth) than my previous method. #b3d pic.twitter.com/aY5ptfGVaN
— jitspoe (@jitspoe) August 26, 2019
Procedural Stylized Rock Modeling