前腕を回転できる腕のリグ
Blender のみで完結するなら B-bone の Curved Bones を使うのが一番だ。適当な数の Segment を設定し Ease In/Out を 0 にする。前腕を回転させるときは「ロール:出力:」を設定する。
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しかしエクスポートして使うなら Blender 固有の機能を使うわけにはいかない。やり方としては、前腕を2分割し回転専用のボーンを作る。このボーンを IK ターゲットの回転に対応させる。回転の制限と Copy Rotation しか使わないので比較的簡単にできる。
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ボーンの初期配置
以下の画像のようにボーンをセットアップする。手首あたりにあるのは IK ターゲットでデフォーム用ボーンとはつながっていない。
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IK の設定
P_arm.L をポールターゲット、T_arm.L を IK ターゲットとして D_rotLowerArm.L に IK を設定する。 その時の Chain Length: を3にする。
前腕の回転の制限
このままでは IK で動かした際に前腕が曲がってしまうので D_rotLowerArm.L の回転を制限する。Properties > Bone > Inverse Kinematics で X 軸と Z 軸の回転をロックする。
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ここで Y 軸まわりの回転も制限できるが、T_arm.L に Limit Rotation をつける方がよい。なぜなら回転しすぎて反転することがないからだ。
回転のコピー
IK ターゲットを回転させて前腕を回転させるので T_arm.L の回転をコピーする。D_rotLowerArm.L に Copy Rotation をつける。Bone は T_arm.L。座標軸は Y 軸、Space は両方 Local Space。
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前腕の回転域を制限する。T_arm.L に Limit Rotation をつける。Y 軸の回転を制限し、この例では -90 から 30 になった。
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