目のモデリング
目の表現方法としては大きく分けて3種類ある。
球・板ポリゴンはブーリアンを使って貫通を処理するテクニックがある。
顔の上に直接テクスチャで目を描く方法
この方法はローポリモデリングや等身の低いキャラクターのゲーム用モデルでよく使われる。目のアニメーションはテクスチャの UV をアニメーションすることで行う。
Blender で UV アニメーションを行う方法はBlenderでテクスチャアニメーションを作る方法やBlender で UV 座標のアニメーションを参照。実際にはドライバーを使ってボーンから操作できるようにした方がいいだろう。
板ポリゴンを使う方法
この方法はセルルックのキャラクターでよく使われる。
白目
白目を肌のポリゴンとつなげる方法とつなげない方法とがある。つなげる方法は横から見たときのクラックを隠す必要がない利点がある。つなげない方法の利点はテクスチャの解像度が低くてもにじみが発生しないことだ。
目の向きについて
目を正面に向かせずハの字に傾けると、横から見たときにも目が見える。
目を平面で表現せず、凹凸をつけることがある。その場合たいていは凹にする。凸にすると球ポリゴンを使う方法解説しているように、角膜の貫通を処理する必要があるからだ。加えて横から見て「くの字」に曲げると、アオリや俯瞰のアングルから見て自然に見える。
目の変形にはプロポーショナルエディットかラティスを使うのが便利だ。
凸にする場合
目を位置を奥ぎみに配置するか、シェイプキーで瞼を閉じると同時に目を奥へ動かすかすると、瞼の貫通を回避できる。
目の厚み
横から見たときの板ポリ感が気になるなら輪郭に厚み(奥行)をつけると、それを低減できる。
法線を反転させた球を使う方法もある。
目に落ちる影
目に影を落とす方法は大きく分けて3つある。
1. テクスチャに描く
テクスチャに描く方法は目を動かした時に目と白目との影がずれるので、目には影を描かず白目にだけ影を描くことが多い。
2. 透過メッシュを使う
透過メッシュに色を付ければ色付きの影を配置できる。この方法は影が自動的に動かないのでそれを動かすためのリグが必要になるかもしれない。
3. 影を落とす不可視オブジェクトとライトとを使う
この方法はライトや頭を動かした際に影も自動的に動いてくれる。
シェーダ
視点に応じて目のテクスチャ座標をずらすシェーダ。
GUILTY GEAR Xrd開発スタッフが送るアニメ調キャラモデリングTIPS
目だけでなくローポリの顔モデリング全般について重要な情報が書かれている。
外部リンク
バーチャルYouTuber 田中ヒメ・鈴木ヒナを支える3D技術
ntnyの妙技が光る!『BREETSCHLAG(ブレットシュラーク)』ヒロイン・華月せいらの3DCGキャラクター化
細部まで徹底的にこだわったキャラクター造形~中国と日本が連携して挑んだ最先端CGアニメ『崩壊3rd』PV『女王降臨』Vol.1
まつげのモデリング、私は結構分割して作っておく派です(そのほうがあとでシェイプキー登録するときにラク)
— zen🐊 (@FeelzenVr) 2019年3月14日
特にこの目尻のところ切っておくのめっちゃオススメ〜
やってる人多いと思うけど〜 #Blender #b3d #VRChat pic.twitter.com/GX7yz82sEQ
球を使う方法
この方法はフォトリアルなモデルでよく使われる。球を変形させて角膜を作り、ガラスBSDFを適用するのが一般的だ。
法線を反転させた球を使う方法
法線を反転させた球の裏面を非表示にする。
今回のも凸ってるけど凹んでる目 pic.twitter.com/b6TsHFOCjG
— 作成参謀 (@sakuseisanbo) January 16, 2022
貫通の処理
球を使う方法では目の角膜が瞼を貫通する問題が発生する。この問題の解決方法は3つある。
ラティスかスケールエンプティを使う方法
ラティスやエンプティを使って球を調整することで、目の貫通を抑えられる。やり方は簡単でラティスで変形してから目を回転させるだけだ。
シェイプキーとシュリンクラップモディフィアを使う方法
瞼をシェイプキーでそのままアニメーションさせると目の角膜が瞼を貫通するが、シュリンクラップモディフィアを使うとこれを回避できる。この方法を使う場合は瞼に大量のループカットが必要になる。
ボーンを使う方法
外部リンク
Procedural Eyeball (Sclera/Cornea & Iris)($0+)
ブーリアンを使って貫通を処理する
瞼の上下にブーリアン用メッシュを親子付けして、瞼の貫通を処理する方法がある。
ハイライトの作り方
ハイライトはポリゴンで表現する方法とマテリアルで表現する方法とがある。セルルックではポリゴンでハイライトを表現することが多い。ポリゴンで表現されたハイライトは、スケールやシェイプキーで形を変更するリグが組みやすい。マテリアルを使ってハイライトをコントロールする場合は、目だけを照らすライトを作成して、ライトを動かすことで目のハイライトをコントロールする。
透過板ポリゴンでハイライトを表現する方法もある。この方法はテクスチャで形や色を指定できるので、修正が楽で作成しやすいという利点がある。
板ポリゴンの透過ハイライトを球状のポリゴンに貼るとハイライトに立体感が出る。
外部リンク
アニメ3Dモデルにおける目のトポロジーパターン【前編 – 瞳】
海外の人からリプきてたので返信したけど
— かわうそ戦士 (@KawausoSenshi) February 8, 2022
モデルの目を作る時、最初からテクスチャではなくて
自分はノードで作ってから調整することが多い
調整しやすいのがメリットだけど、正直自分なりにやりやすい方法を考えただけなので良い方法かは分からない(^_^;)#b3d #blender pic.twitter.com/rqzw1xXbQI
まつ毛の面が、こう…手前側に傾いている造形が好き(伝わるか不明)
— あら (@flkze) October 20, 2022
こうすると自然に影が落ちていいハイライトができる pic.twitter.com/IaBfDDaCTF
[Blender 3.1] Eye Rig With Geometry Nodes($0+)
瞳孔を変形可能な目のリグ。