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自動車のサスペンションの固有振動数(ばね乗数)の計算方法

カテゴリ:car

スプリングの硬さ[N/m] は車重に応じて変更することが望ましい.軽い車体にはやわらかいスプリングを合わせないと狙った効果を得られない.

適切なスプリングの硬さは固有振動数から計算できる.固有振動数[Hz]は以下の式になる.サスペンションにかかる加重は kg ではなく、荷重に 9.8 を掛けた N を使うこともある.

固有振動数の計算式

固有振動数の計算式

m:サスペンションにかかる加重[kg]

k:ばね乗数[N/m]

一般的な固有振動数は 1.0Hz~1.5Hz*1 だ.固有振動数が 1.5Hz より大きいならハード,1.0Hz より小さいならソフトだといえる(N で計算した場合は約 10Hz~15Hz).

サスペンションにかかる荷重は車の重心位置によって変わる.たいていの車はホイールベースの中心に重心があるわけではないのでフロントとリアのサスペンションにかかる荷重は異なる.重心位置からタイヤにかかる荷重を計算する方法はタイヤにかかる荷重の計算を参照.

ダンパー・ショックアブソーバーの設定は車のダンパー・ショックアブソーバーの粘性減衰係数の設定を参照.

*1[野崎博路] サスチューニングの理論と実際

固有振動数の計算

詳しい解説は固有振動数と減衰比の計算を参照.

下の図のようなダンパーのないサスペンションをモデル化した1自由度系の振動を考える.

1自由度系振動モデル

1自由度系振動モデル

このモデルの運動方程式は以下のようになる.

1自由度系の運動方程式

1自由度系の運動方程式

m:サスペンションにかかる加重[kg]

k:ばね乗数[N/m]

この微分方程式を解くと以下の式になる.

解

√k/m の部分が固有角振動数[rad/s]だ.この固有角振動数rad/s]を[固有振動数[Hz]に変換するには 1/2π をかける.

固有振動数の計算式

固有振動数の計算式

関連リンク

チューニングを楽しむための動的感性工学概論 §10

振動数(Wikipedia)


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